フォンテーヌブローから世界へ ボルダリングの原点は、パリの南に位置するフォンテーヌブローにあります。ここでは、ボルダリングの歴史や世界的な普及について解説します。
ボルダリングは、室内のクライミングジムで楽しむことができる、人気のあるスポーツの一つです。しかし、その原点は室内で行うものではなく、野外で行われる自然派のクライミングとして始まりました。
ボルダリングが誕生した場所は、パリの南東80kmほどの場所にあるフォンテーヌブロー地方です。フォンテーヌブローは、その美しい自然環境と共に、その地形がボルダリングのクライミングスポットとして最適であることから、19世紀末からクライマーたちの間で知られるようになりました。彼らは手掛かりを探し、岩壁や岩山に挑戦し、その中でも小さな岩石に登る「ボルダー」に注目するようになりました。
初期のボルダリングは、他のクライミングスポーツと比較して、ハードルが低く、道具も必要最小限であったため、クライマーたちの間で人気を集めました。そして、フォンテーヌブロー周辺でボルダリングを楽しむクライマーたちの数は、次第に増加し、その技術が発展していきました。
ボルダリングの技術は、1970年代にアメリカに渡り、現在の形に発展しました。この時期には、自然の岩山ではなく、人工的に作られたクライミングウォールでボルダリングを楽しむ人々も増え始めました。そして、1990年代には、ボルダリングの競技会が始まり、世界中で人気を集めるスポーツになりました。
現在、世界各地には、多数のボルダリングジムが存在し、クライマーたちは、自然の岩山から人工的なクライミングウォールまで、さまざまな場所でボルダリングを楽しんでいます。フォンテーヌブローがボルダリングの原点であることから、クライマーたちの中には、その地を訪れるために旅行する人も多くいます。ボルダリングの魅力は、自然の中で行うクライミングから、室内のジムでのトレーニングまで幅広く、人々を魅了し続けています。